ようやく朝晩に涼しさを感じるようになり、
秋の始まりを感じる今日この頃です。
昨日までは、秋のお彼岸の期間でしたね。
そして、一週間前の秋分の日は、
昼と夜の長さがほぼ同じになる特別な日でした。
夏の長い日照時間から、だんだんと夜が長くなっていく
季節の境目を迎えています。
仏教において「彼岸」とは「向こう岸」を意味し、
私たちがいる「この岸(此岸)」に対して、
悟りの世界を表しているとされています。
その悟りの世界に到達するためには、
偏らない、バランスの取れた生き方が
大切だという教えがあります。
昼と夜が同じ長さになる秋分の日は、
まさにそのバランスを象徴しているようですね。
「バランス」という考え方は、
きっと日常生活にも通じているはずです。
忙しく働くことも大切ですが、
きちんと休むことも同じように大切。
人のために尽くすことは美しいけれど、
自分自身を大切にすることも忘れてはいけない。
何事も「ちょうどよい加減」というものがあるのでしょうね。
暑い夏も、寒い冬も、それぞれに魅力がありますが、
今のような秋の穏やかな気候は、
心も自然と落ち着いてくるものです。
その絶妙なバランスに包まれていると、
ただそれだけで心地良さを感じられます。
お彼岸を過ぎた今、
自分の毎日を少し見直してみるのも良いかもしれませんね。
何かに夢中になりすぎていないだろうか。
逆に、もう少し積極的になれることはないだろうか。
完璧を目指さなくても、
「ちょうどよい」を見つけられたら、
きっと心も軽やかになることでしょう。
季節の移り変わりとともに、
私たちも少しずつ、自分なりの
バランスの取れた生き方を見つけていけたらいいですね。
涼やかな秋の風が、
皆さまの日々に穏やかさをもたらしてくれますように。
そして、それぞれの「ちょうどよい毎日」が
見つかりますように。
