既成事実として、
私という人間に与えられている何らかの能力。
その正体を、皆さんにどう説明することができるのか。
これは、長いあいだ自分でもずっと考えてきた問いです。
それが「不思議な力」であることは事実ですし、
そう言い切ってしまうこともできます。
ただ、私にはもっと物理的な現象に近いように思えるのです。
確実に「人では説明のつかない何か」が宿り、作用しているように感じます。
ただの偶然やプラセボ、バーナム効果、ピグマリオン効果など、
人の「心理的作用」では片づけられないような出来事を、
実際に数えきれないほど、起こしてきたからです。
たとえば近年、私のもとに多く寄せられるようになったご相談のなかに、
パワハラやDVがあります。
深刻な状況が、祈りのあとに、まるで糸がほぐれるように変化していく。
相手が豹変したかのように態度を改めたり、自分への攻撃が自然と収まっていったり。
いわばそれは、「エネルギーチェンジ」を引き起こす祈り。
人の内側にある流れや気配を動かすような、見えない力のはたらき。
その力学が、日常の中に現象として立ち上がってくるのだと思います。
誰かの心や行動を変えるということは、
言葉や意志だけでは到底起こせないこと。
祈りが行われる瞬間、そこで起きているのは
「与え」「繋ぎ」「解脱」という流れなのではないかと考えています。
祈る人間にではなく、祈りそのものに意志があり、自我がある。
そう考えたほうが自然なのです。
祈るという行為を通して、祈り自身が
“誰に・何を・どう届けるか”を選びとっているような、そんな感覚があります。
今はまだ、うまく言葉にできないもどかしさもありますが、
いつか科学として、この仕組みが解き明かされる日が来ることを願いながら。
私は今日も祈ります。