十二月に入り、街の空気が少しばかり

慌ただしくなってきたように感じます。

「師走」という響きだけで、

何となく急かされるような

気持ちになるのは不思議なものです。

師走の語源には諸説ありますが、

師(僧侶)も走り回るほど忙しい月、

という説がよく知られています。

年末の準備に追われる様子が

目に浮かぶようですね。


確かに、この時期はやることが増えます。

大掃除の計画を立てたり、

年賀状のことを考えたり、

お世話になった方への挨拶を用意したり。

普段の生活に加えて、

年末ならではの用事が重なっていく。

ただ、忙しいときにこそ、

少し立ち止まる時間も必要です。

全部を完璧にこなそうとすると、

かえって疲れてしまいます。

できることから、ひとつずつ。

そんな心持ちで過ごせたら良いですね。

朝晩の冷え込みも、

一段と厳しくなってきました。

布団から出るのは辛いですが、

冬の朝の空気は冷たく澄んでいて、

深呼吸するたびに心地よく感じられます。

年末に向けて、街もどんどん華やかに。

イルミネーションが灯り、

お店にはクリスマスの飾りが並び、

何だか特別な季節という感じがしてきます。

忙しさの中にも楽しみを見つけられると、

師走も悪くないなと思えます。

年末だからと気負わず、

自分のペースで過ごすこと。

それが、この忙しい季節を

心穏やかに乗り切るコツなのかもしれません。

あと少しで今年も終わります。

走り抜けるのではなく、

一歩一歩、確かめるように。

そんな師走の過ごし方も

あって良いのではないでしょうか。

皆さまの年末が、

忙しくも充実したものでありますように。

そして、小さな楽しみや煌めきが、

たくさん見つかりますように。